【院長コラム】#1 糖尿病外来はどんなところ?

「血糖値が高いと言われたけれど、特に困っていない」 「病院に行くのが少し怖い」

糖尿病の初診では、こうした不安を抱えて来院される方が少なくありません。

でも、まず最初にお伝えしたいのは、 「受診してくださってありがとうございます。今日来ていただいて本当によかったです」 ということです。

インターネットやSNSには、糖尿病に関する膨大な情報があふれています。 しかし、糖尿病は「生活が悪かったからなる病気」ではありません。

日本人は体質的にインスリン分泌が弱く、 体重がそれほど増えていなくても血糖値が上がりやすい という特徴があります。

だからこそ、 「自分のせいだ」と責める必要はありません。

糖尿病治療は「一人ひとり違う時代」に

近年、糖尿病治療は大きく進歩しました。 血糖値だけでなく、体重・心臓・腎臓なども考慮しながら治療を選べるようになっています。

つまり、 「糖尿病だからみんな同じ治療」ではない ということです。

生活・仕事・家族構成・食事・運動習慣などを踏まえ、 あなたに合った治療を一緒に考えることが糖尿病外来の役割です。

生活を突然大きく変えなくても大丈夫

糖尿病は初期症状がほとんどありません。 そのため、受診時点で「特に困っていない」という方が多くいます。

そんな中で、 「毎日運動してください」 「甘いものは禁止です」 「食事を大きく変えてください」 と言われれば、治療そのものがストレスになってしまいます。

だから私は、 「まずは生活を大きく変えなくても大丈夫です」 とお伝えしています。

もちろん、必要なことは一緒に確認します。 そのうえで、 「できること」から始める治療 を提案しています。

日常の話こそ、治療に役立ちます

「旅行で食べすぎました」 「仕事が忙しくて運動できません」 「子どもとアイスを食べました」

こうした話は、治療にとても大切です。 糖尿病は “毎日100点を取る病気” ではありません。

生活の変化も含めて、その人の人生を理解しながら治療を考えることが重要です。

通院が少し楽しみになるように

当院では、院内のアート展示を定期的に入れ替えています。 「病院に行くのが少し楽しみになる」 そんな外来を目指しています。

糖尿病は症状がないまま進行することがあります。 だからこそ、健診で異常を指摘された段階で一度相談することに意味があります。私自身、「あのとき受診してよかった」と思える診療を心掛けています。

どんな理由でも構いません。 「一度相談してみようかな」というその気持ちが、健康を守る大切な一歩です。

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